私はNHK教育テレビの日曜日の番組で、
時々将棋や囲碁の対局を観戦する。

どちらもあまり詳しくはないが勝負師の
対局にはとても興味があり、おもしろい。
みていていつも感心するのは勝負がついた
あとの両者の態度である。
生きづまるような対局が続き、やがて勝敗が決まる。
30秒ほどの間、カメラは両雄の表情をとらえる。
この間、みているだけでは、
勝者と敗者の区別は 全くわかりません。
プロの棋士は、日頃から 神経を研ぎ澄まし
研究努力を重ねます。
勝者は勝った瞬間には
飛び上がりたいほど嬉しいはず。
なのに絶対に笑みは見せません。
少なくとも 敗者より先に 笑みをこぼすことはない。
爆発しそうな 喜びを 覆い隠すため
天井を仰いだり また基面に目を戻す。
対局を 振り返るように 首をひねったり目をつむったりする。
そんな態度は 微笑ましく また感心します。
失意に打ちひしがれている敗者への
思いやり、「惻隠の情」の現れです。
横綱朝青龍は、数々の不祥事を起こして、土俵を去った。
横綱としての品格に欠けていたのは、仮病や粗暴な言動より
勝ったあとの ガッツポーズ。
そして対戦相手を 土俵の外まで押し出した後
さらに一突き入れて 土俵下に転げ落とすダメ押し。
日本の国技「大相撲」は、ボクシングやレスリングとは違います。

世界のおそらく どんな格闘技にもみられない 日本独自のものだ。
朝青龍は、惻隠というニッポン精神を ついには理解できなかったようです。
モンゴル人である朝青龍が 「惻隠の情」を理解できなかったのは
仕方がないで すますことはできる。
しかし、これを持たない日本人が激増しているのは問題です。
武士道の仁、仏教の慈悲の心に通じる日本人の美徳。
日本の美風が、世界の悪風に染まらぬように
良き伝統を守っていかなければいけません。
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